アイリーン捜索~ヴァシュタールの棺
アイリーン、カルラ仲間入りルート
【 リベルダム時計塔の前 】
★発生条件:
1)第二次ロストール線でアイリーンから逃げている。
2)ジラークの乱終了後
アイリーン:
……あっ、主人公。
聞いた? アルノートゥンのジラークが死んだわ。
コーンス族を人間から守ろうとしてね。
私… 弱い者を守るために戦ってきた。
大事なものを守るために剣を振るってた。
…そう信じてた。
このリベルダムの破壊だって…。
だけど結局ゼネテスは戦争を挑んだ。
ゼネテスはゼネテスに大事なものを
守るために戦うことを選んだ。
ジラークも同じ。
争いでは悲しみしか得られないのに
どうしても争いは地上からなくならない。
大事なものを守りたい者同士が
相手の大事なものを壊しあい続けるの。
ねえ! 何が正しいの? 答えてよ!
〔 アイリーン、首を振る 〕
〔 主人公、うなだれる 〕
アイリーン:
…開け放つもの。
おとぎ話の魔人よ。
魂と引き替えに心の底のわだかまりを
開け放ってくれるの…
もう、何もわからないの。
何が正しくて、何を正義と呼ぶのか?
わからないのに…。
剣を振り続けるなんてできないの。
…そして私は
剣を振り続けることしかしてこなかったの。
〔 アイリーン、立ち去る 〕
【 冒険者ギルド 】
ギルドの主人:
おう、主人公、大変だ。
お前にカルラ将軍から
出頭命令が来てるぞ。
おいおい?
思い当たる節はないってかい?
冗談言うなよ。
お前ほどの人間なら
カルラ将軍に目をつけられる理由なんて
腐るほどあるだろうぜ。
とにかくロセン総督府に出頭しろってさ。
総督府は、元王宮のあの建物だ。
確かに伝えたぜ。
【 ロセン総督府 】
カルラ:
ひさしぶり、主人公。
いやー、感動の再会だねー。
感動、感動~。
あれから、いろいろあったよねー。
あんたがゼネテス側について
あたしの敵にまわったりさー。
あたし、ぜんぜん根に持ってないから。
うん、ぜんぜん。ホントよ。
だから、安心してよね。
〔 カルラ、笑う 〕
カルラ:
うちの副官。アイリーンのことで
ちょっと話があるのさ。
あんたにすごい関係あること。
アイリーンが先のロストール戦で
あんたに戦いを挑んだでしょ?
んで、あんたは逃げた。
それから、どーも、落ち込んでてさ。
あのコ、根がマジメだし、
思い詰めるとやばいかなーって
思ってたら、失踪しちゃった。
で…調べによると、彼女は失踪する直前に
リベルダムであんたと接触してんのよ。
ほれ、何があったか白状しなさい?
ふむふむ、そんな話を…
ちょーっと期待してた展開では
なかったなぁ。
〔 主人公、話しかける 〕
カルラ:
まあまあ、冗談はおいといて。
アイリーンの行方を追えるのは
主人公だけみたいやね。
失踪原因はあんた、とまで言わないけど
どうも関わりがあるみたいだし
ま、キッカケは確実にあんただしね。
それに、あんたなら
魔人にも知り合いがいるみたいだしさ。
アイリーンは魔人の話してたんでしょ?
〔 主人公、頷く 〕
カルラ:
では、冒険者主人公に
騎士アイリーン・エルメスの
捜索を依頼します。
条件はアイリーンを生きている状態で
ロセン総督府に連れ戻し、
青竜軍に復帰させること。
報酬は練鋼石5個。
文句ある?
〔 主人公、首を振る 〕
カルラ:
じゃあ、契約成立ってことで。
途中報告一切不要。結果をみせてよね。
以上。
〔 主人公、ロセン総督府をでる 〕
【 猫屋敷 】
ネモ:
開け放つものって魔人がいるかって?
破壊神ウルグ様の円卓騎士筆頭
ヴァシュタールがそうだが、どうしたよ?
〔 主人公、いきさつを説明 〕
ネモ:
なるほどねえ。
んで、お前はアイリーンを探しに
いかなきゃならないのか?
〔 主人公、頷く 〕
ネモ:
そんな伝説ができてたのは知ってたが…
ヴァシュタールの老いぼれに何を聞こうってんだ?
伝説は伝説に過ぎない。
あいつはそんな親身な奴じゃないぜ?
最近はめっきりやる気もなくしてる。
何度も繰り返される光と闇の戦いに
やれ飽きただの、もう消えたいだの。
あきらめてオトナになれよって思うぜ。
そんな奴より、俺に聖杯を持ってきたら
騎士どころか貴族にも王様にもして…
〔 主人公、口を挟む 〕
ネモ:
ヴァシュタールの居場所?
ああ、だいたいの見当ならつくぜ。
ヴァシュタールの棺って遺跡だ。
趣味悪いだろ? 普通、自分の寝床に棺なんてつけるか?
まあ、そういう奴だ。
ノーブルの南西に偽りの森ってあるだろ?
その奥にオズワルドっていう町がある。
そこにある遺跡だよ。
でも、もう町の人間のソウルを奪って
闇の門を開けにいってるかもな。
奴がいなかったからって文句はなしだぜ?
【オズワルド ヴァシュタールの棺前】
ヴァシュタール:
なぜこの世界から争いが、そして悲しみがなくならないのか…
それがつらいのか、女よ?
やさしさに毒されているのだな、女。やさしさという名の欲に。
争いはなくならない。それが摂理だ。
勝者は傲り、敗者は傷つき悲しむ。
そのゆがみの総和が創造の絶対値なのだ。
安寧…完全に均質化された世界は、
人らしく意志する者にとって動きのない死。
怠惰なる死を恐れた大いなる意志は
この永遠に続く争いの摂理を作った。
お前が怒る不当な勝利も、お前が嘆く不当な敗北も、
すべてはその中で踊っているにすぎない。
痛みは実感するだろう。だが、勝利は迷妄。敗北は虚妄にすぎぬ。
真に勝利する方法はひとつ。争いを楽しんで踊るだけだ。
アイリーン:
そんな理屈じゃ救われない!
争いで傷つく人の悲しみはどうなるの!
ヴァシュタール:
愛ゆえに、守りたいゆえに、戦う。
それがバカげていることに気付いたか?
それは評価しよう。
〔 アイリーン、ヴァシュタールの放った闇に包まれる 〕
ヴァシュタール:
だが、お前の傲慢さはいただけない。
お前の中にある、優しさから生まれた
弱者への支配力ともいうべき憐れみはな。
お前の近しい者は敗れ、命を落とした。
お前はそれを守りきれなかったことを嘆いている。
大儀のかかった戦いではなかった。
つまらぬ原因で起こったそんな戦いで
なぜ命を落とさねばならなかった? と…。
戦いの大義名分と命とは別の価値だ。
そして、どんなささいな戦いであれ、戦いに敗れれば失うものがある。
アイリーン:
…でも、そうじゃない。悲しいの。
…なぜ、彼だけが痛みを背負ったの?
なぜ私はその痛みから守れなかったの?
ヴァシュタール:
もし、その者がここにいたとしても…守れなかったお前を恨むなど
その者は思いつきもすまい。
ただ、お前とともに同じ時を歩めなかったと、残念に思うだけだ。
そして、残酷だが、そこまでだ。
アイリーン:
わから…ない…。
ヴァシュタール:
理解したくないことは理解できない。そういうものだ。
わからなくなったら尋ねることだ。
世界にお前以外に他人がいるのはそのためなのだから。
〔 主人公、その場に乗り込む 〕
ヴァシュタール:
この者がお前と戦うのとを拒んだのも
憐れみや、恨みからではない。
そうしたいからそうしただけだ。
もう一度戦って問うてみるがいい。
何度問うても同じこと。
その者はただ、自由にするだけだ。
※そうだろう…アスティアの子よ? ※始まり主のみ
〔 アイリーンが剣を振り飾す 〕
〔 親密度の高いPMが駆けつけるが、主人公それを拒んで、
一対一でアイリーンと戦闘 〕
★ アイリーンを倒す
ヴァシュタール:
これもひとつの終わり。
ひとつの結論。
ひとつの帰結、だ。
〔 アイリーン死亡。ヴァシュタールの闇に飲まれる 〕
ヴァシュタール:
お前は使命を優先させた。
この女を倒さねば私に挑むことはできなかっただろう。
だが、それは正しかったのか?
憎しみに憎しみを重ねて得られるのは死だけではないのか?
いずれにせよ、戦わねばならないようだ。
さあ、挑むがよい。
そのためにここまで来たのだろう?
〔 ヴァシュタールと戦闘 〕
ヴァシュタール:
まずはお前の勝利だ。
お前ほどの力を持った相手とは
ここ数千年の間戦っていないな。
だが、残念ながら、私を完全に消し去ってくれるほどの力はないようだ。
さらばだ。時間のムダだったな。
〔 ヴァシュタール逃亡 〕
〔 オズワルドから一気にノーブルの村へ移動 〕
〔 イベント終了 〕
★ アイリーンから逃げる
アイリーン:
…主人公。
〔 主人公、頷く 〕
ヴァシュタール:
使命を優先させるなら、この者はお前と戦い、勝利せねばならなかった。
生きるとは意志すること。
命とは意志して動くこと。
価値、そして夢とはその道標を持つこと。
それ以上ではない。
価値や夢がとかく独り歩きしがちだが
この者は意志することを優先させたのだ。
アイリーン:
意志すること…生きることを…。
ヴァシュタール:
愚かな女よ、お前の答えはそこにある。
そしてお前はそれを絶対に理解できない。
だが、感じることくらいならできよう。
感じるためにすべきことは自分で考えるがいい。
★女主人公の場合 (始まりの地スタート以外)
ヴァシュタール:
繰り返され、代わり映えせぬ、光と闇の戦い。
その主役がどうしたことだ?
魔人とは戦えと、教えられなかったか?
これが意志する女というものか。
美しいぞ…もっと顔を見せてくれ…
これは美しい女だ。
お前が存在する、そのあとの世界が退屈なものでないかもしれぬ。
私も消えるには及ばぬか。
さらばだ。
お前に勝利する必要のないことは、時に幸福な事実だ。
★始まりの地主人公のみ
ヴァシュタール:
アスティアの子よ、
母の仇を討つのではなかったのか?
憎しみを捨て、この者の未来を選ぶ。
それがお前の進む道なのか?
フッ…なるほど…お前の未来は見えぬな。
私には想像もつかぬ道ゆえにな。
さあ、行くがよい。
私は闇の門でお前を待とう。
お前の未来と私の未来が交わる時…
全ての決着がつくであろう。
【 ロセン総督府 】
カルラ:
…で。主人公と旅をするから
騎士ならびに青竜副将軍を辞めたい
つーことなんやね。
アイリーン:
はい!
カルラ:
ムダに元気のよい返事でよろしい。
…で。三流冒険者さんよ。この落とし前どうつけてくれんの?
依頼はアイリーンを連れ帰る、だよ?
アイリーン、帰ってこないじゃん。それでも報酬払わないとダメなわけ?
★払わないとダメ
カルラ:
まあ、いいか。
アイリーンの無事がわかっただけでもさ。
せんぺつっつーことで。
※※アイリーン、
あたしって湿っぽいのニガテだから
なんかアレだけど。
アイリーン:
はっ!
(カルラ頷く。アイリーンと主人公、ロセンを後にする。
カルラ振り返って、背を向けて)
カルラ:
開け放つもの、ヴァシュタールか…。
ソウルと引き替えに開け放ってもらおっかな、
あたしの心の底のアレ。
ふふ…、ムリか。
あたしみたいな夢を信じられない奴のところには…。
ウソついてだまして夢見せて
笑わせてやろうって悪魔も
やってこないんだろうなー。
ま、がんばってくれい。
こんなあたしだけど、
あんたの幸せを遠くで祈ってるよ…。 ※※
★そんなものはいらない
カルラ:
報酬がいんないのはわかったけど、その指ってばなに?
かわりにあたしについてこいっての?
(主人公、頷く)
カルラ:
安! そんなんじゃ釣り合わないよ。
あたしを仲間にしたいんなら世界の一つでもくんないと。
★それはちょっと
カルラ:
なーんだ。それじゃダメだわ。
ちょっと期待したのにな。
※※ と同じ。
★いいよ
カルラ:
ホント!? 世界だよ?
〔 主人公、頷く 〕
あたしみたいな奴のところにはさ、
ウソついて夢見せて笑わせてやろうってささやく悪魔は来ないと思ってた。
そしたら、世界をくれるっていうバカが来たよ。アハハハ!
いいよ! なんだか、面白そうだしね。力、貸しましょ。
一緒に旅するときは猫屋敷で呼び出してくれるのね。
待ってるわん。
【 ロセン城外にて 】
アイリーン:
一緒に旅するときは猫屋敷で呼び出すのね。わかった。