エンシャント突入前(カルラ)

カルラ見送りパターン

【エンシャント城壁門前】

カルラ:
あーあ、らしくないよねー。
このカルラさんが、ここまで
コテンパンにやられちゃうなんてさー。
全軍、ハンカチ噛みつつ、退却ー!

ディンガル歩兵:
はっ!

カルラ:
ちょい待ち。
あんた、撤退に不服そうな顔ね。

ディンガル兵長:
いえ、その…。

カルラ:
いい? 人には生きるどころと死にどころがあんのよ。
死にどころでちゃんと死ぬためには
行きどころで逃げる勇気も必要なわけ。
あんたの死にどころ、ここじゃないっしょ?

ディンガル兵長:
…ぎょ、御意っ!

〔 歩兵軍立ち去る。代わりにに城門から黒鎧騎士登場 〕

黒鎧騎士:
カルラ様!

カルラ:
状況は?

黒鎧騎士:
魔物が至る所を破壊し、
城へは、たどり着くことすらできません。

カルラ:
あのシャリって坊や、ズルいよねー。
そりゃ、あんだけの数の魔物を
一度に召喚すりゃ、負けないって。
しかも邪竜まで呼ぶ、フツウ?
なんとも大人げないっつーか、完全にガキっつーか。

黒鎧騎士:
認めたくありませんが、
我々では…
まったく歯が立ちません…!

カルラ:
魔王バロルの時と同じなのね。
必要なのは、軍隊なんかじゃなく、勇者ってこと。
魔王バロルを倒せたのは、
ネメア様とレーグ、オルファウス、ケリュネイアという勇者たちだった。
だが、ネメア様のいない今、
いったい誰が、その役割を成しえるのだろうか?
…なーんて言ってる場合じゃないんだけどねえ。

〔 主人公、駆けつける 〕

カルラ:
発見! その手があったね!

〔 主人公、カルラに状況を問う 〕

カルラ:
エンシャント獲りに軍をここまで進めてきたんだけど、
これが、ぜんぜんダメダメ。
シャリって魔道士がガンガンに魔物呼び出すんだもん、
尻尾まいて逃げようってとこよ。

〔 主人公、話しかける 〕

カルラ:
この中に突入する気なんだ。
奴らと戦うために?
たぶん、犬死ぬよ?
で、なおかつ、あんたにとって
たいした見返りもないと思うよ?

〔 主人公、頷く 〕

カルラ:
ふぅーん。
ま、どのみち軍隊じゃ、かないっこないし。
ほっとくとヤバそうな雰囲気だし。

未来…よろしくね。主人公。

〔 再度話しかける 〕

カルラ:
んじゃ、あとは任せたかんね。
ほい、回復。
こんくらい、お安い御用ってねー。
次帰ってくるまで、気ぃ抜かないよーに!

〔 主人公、エンシャント城壁内へ 〕

カルラ:
主人公の目…。
ロセン軍に攻め込まれたあたしの村を、救いに現れた、
あの時のネメア様の目にそっくりだった…。
何千というロセン兵を、たった28騎で迎え討とうっていう、
何のてらいも、曇りもない、あの時のネメア様の目に…。

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