闇に閉ざされし塔 1

目覚め~冒険者登録

ナレーション

北の大都市、エンシャント。
広大な大地、バイアシオン大陸の
北半分を支配し、南のロストールと対立する
ディンガル帝国の首都である。

その、にぎやかな街の外れに、
ひっそりとたたずむ、禁忌の塔がある。
今そこで、目覚めようとする者が居た。
大いなる魂の物語は、ここから始まる……。

 

〔ムービー挿入:竜王の咆吼〕

 

魔道の塔

〔主人公が倒れている〕
〔主人公 起きあがる〕

主人公:
(……?)

〔主人公 辺りをきょろきょろと見回す〕
〔突如画面端からモンスターが現れる〕

ベルゼーヴァ:
危ないっ!

〔ベルゼーヴァ 駆け寄る〕
〔ベルゼーヴァ 剣を抜く〕
〔主人公と共闘。モンスターを撃退〕

ベルゼーヴァ:
間一髪だったな。
…………?

まさか、こんな所で無限のソウルの可能性を秘めている者と出会うとは…。

いったい、ここで何をしていた?

〔主人公 説明〕

ベルゼーヴァ:
気がついたらここにいただと?
それ以上は何も覚えていないのか?

…ならば名前はどうだ?

〔主人公 頷く〕

ベルゼーヴァ:
主人公か。

おそらく魔物に襲われた恐怖で
一時的に記憶が失われているのだろう。

仕方がない。出口まではつれていく。
あとは自分で何とかしたまえ。

〔ベルゼーヴァ 歩き出す〕
〔画面端で振り返る〕
〔主人公 ベルゼーヴァの後を追う〕

魔道の塔・外

ベルゼーヴァ:
これからどうすればいいかだと?
それは私の関知することではない。

私の名はベルゼーヴァ。
これでも一国の宰相なのでな。
思いのほか、忙しい身だ。

〔主人公うなだれて歩き出す〕
〔ベルゼーヴァ 主人公を呼び止める〕

ベルゼーヴァ:
待て、主人公。

とりあえず
当座の金が必要ならば
町のギルドにでも行くのだな。

そこで冒険者として仕事をこなせば
食い物と寝場所には困らない。

もうひとつ忠告しておく。
この魔道の塔に再び入ろうなどとは
ゆめゆめ思わぬことだ。

少なくとも、それ相応の実力が
ともなわぬうちはな。

〔主人公頷いて 町へ出る〕

エンシャントギルド

〔ギルド入り口で声をかけられる〕

ギルドの主人:
いらっしゃい。冒険者登録かね。
だったらここに名前を書いてくれ。

〔主人公カウンターへ〕

ギルドの主人:
ふむ。名前は主人公と。
幻術計振れておらず、
犯罪登録にも当てはまらず…。

よし、これで登録は終了だ。
お前さんは今日から冒険者だよ。

ああ、そうそう。あんたは
初心者だから最初に教えておこう。
手に入れたソウルはちゃんと宿すこと。

最近これを忘れる冒険者が多くてね。
ああ、それと、こいつも注意しておかなきゃならんな。

冒険者は、町の中ではひとりで行動し、
町の外に出て冒険をするときだけ
パーティーと一緒になるのが基本だ。

だから町の中を歩いているときは、
何かあっても仲間が助けに来る
とは限らない。油断しないようにな。

まぁ、町の中にある塔や廃城とかを
調べるときなんかは、一緒に行動する
こともあるんだろうがな。

説明はこんなところだ。
さあ、主人公。
これからは、バリバリ仕事して
名を上げていってくれよ。

〔ギルドの隅にイーシャが居る。主人公を見ている〕

イーシャ:
この感覚……無限のソウル…

〔主人公 振り返る〕

イーシャ:
あっ、ごめんなさい。
あなたが私の知り合いに
似てたから…。

その人のことを
ちょっと思い出しちゃって…。

〔主人公 話しかける〕

イーシャ:
ふーん、あなた
主人公っていうんだ。

〔主人公 頷く〕

イーシャ:
ちょうどいいわ。私ひとりなの。
一緒に組まない?

自分で言うのも何だけど、
そこいらの冒険者より
よっぽど役に立つと思うわ。

〔主人公 悩む〕

イーシャ:
悩む必要なんてないでしょ。
主人公は初心者で、
あたしは経験者なんだから。

〔主人公 了承〕

イーシャ:
ありがとう。あたしはイーシャ。よろしくね。

そうと決まれば、さっそく仕事の依頼を見てみましょ。

ギルドの主人:
今ある依頼はこんなところだな。

イーシャ:
そうね。これが手頃かしら。
賢者の森でナジラネの果実採取。

賢者の森ならここから近いし、
ナジラネの果実はけっこう臭いけど
我慢できないほどじゃないわ。

これがいいわ。決定ね。
ほら、さっさと行きましょ。

 

データに戻る