地図にもない村 3
猫屋敷初訪問時
【 街道 】
セラ :
…主人公、気をつけろ。
〔 主人公、セラ、道ばたに身を隠す 〕
セラ :
…あの女…強い…。
〔 前方にオルファウスの姿 〕
オルファウス :
…引き上げることにしましょう…。
…ミイスは焼かれ、神器もとうとう
アーギルシャイアに落ちましたか…。
〔 セラ、主人公、オルファウスに駆け寄る 〕
〔 オルファウスから魔法の光 〕
セラ :
アーギルシャイアだと!?
貴様!
アーギルシャイアの仲間か…!
オルファウス :
あ、転送中に来ては危険です。
下がって…。
〔 画面、白くフラッシュ 〕
【 賢者の森 】
〔 主人公とセラ、膝をつく 〕
セラ :
くっ!
瞬間移動…だと!?
〔 主人公、セラに問いかける 〕
セラ :
…瞬間移動だ。
空間をねじ曲げて一瞬のうちに
何かを移動させる術。
空間をねじ曲げることができるのは
高レベルの魔道士だけだ。
…魔人クラスのな。
奴も魔人かもしれん。
つまり、アーギルシャイアの仲間…。
〔 主人公、さらにセラに問いかける 〕
セラ :
…いや、奴の目的地から
そう遠くに放り出されはいない。
…瞬間移動はそう使える術ではない。
奴も、この近くにいる。
…そうだな。
この森から捜そう。
【 猫屋敷玄関前 】
〔 二人、猫屋敷にたどり着く 〕
〔 オルファウスが玄関から出てくる 〕
オルファウス :
おや、めずらしい。
お客様ですか?
〔 セラ、いきなりオルファウスに斬りかかる 〕
〔 オルファウス、身をかわして、魔法で反撃 〕
セラ :
…くっ、やはり
アーギルシャイアの仲間か!
オルファウス :
違いますよ。
アーギルシャイアの仲間にご用なら
呼びましょう。
〔 ネモが出てくる 〕
ネモ :
呼んだかー? オルファウス。
セラ :
…なんだ。
このブサイクな猫は。
ネモ :
猫じゃない!
破壊神の円卓騎士のひとり、
ネモ様だ!
今でこそ、
こんな姿に変えられているが
本来は立派な魔人なんだ!
オルファウス :
そこの方がアーギルシャイアのことで
お話があるようですよ、ネモ。
ネモ :
俺は奴の同僚だが、保護者じゃない。
苦情なんか聞いてられるか。
オルファウス :
それでも、ここまで来たということは
偶然ではない、ということです。
巡り合わせが働いているはずです。
中に入ってください。
お茶にしながら、お話を伺いましょう。
セラ :
…女、
俺に命令するな。
オルファウス :
女…って私は男ですよ。
アーギルシャイアの仲間でもないです。
そして、命令でなくて提案です。
それとも、さっきの一撃で動けませんか?
加減はしたんですよ。
〔 オルファウス、笑う 〕
セラ :
…くっ。
…すぐ行く。
オルファウス :
それは結構です。
待っていますね。
〔 オルファウスが姿を消す セラ膝をつく 〕
〔 主人公 気遣う 〕
〔 セラは起きあがる。首を振り、猫屋敷の中へ 〕
【 猫屋敷内 】
オルファウス :
…そうですか、あなたは
ミイスの生き残りなんですね。
それで、アーギルシャイアを追った。
それならば、あなたがたは聖杯を追うとよいでしょう。
セラ :
…聖杯?
オルファウス :
闇の神器、禁断の聖杯です。
アーギルシャイアは究極生物を作り上げ、
この世界を破壊しようとしています。
その究極生物を作る方法を知るために
禁断の聖杯によって得られる
膨大な知識を利用するつもりなのです。
彼女が追っている聖杯を追えば
彼女といつか関わることになるでしょう。
セラ :
…で、聖杯はどこにある。
ネモ :
ゴブゴブ団を名乗るゴブリンどもが
今、聖杯を持っている。
聖杯の力で人間の言葉を
しゃべれるようになっている。
すぐわかるはずだ。
オルファウス :
くすっ。
ネモはもとの姿に戻るために
彼らを操り、聖杯を盗ませたのですが、
知恵を付けた彼らに見放されて、
今もこの格好なんです。
ネモ :
うるさい! とにかく、
このままでは奴らが危ない。
それに最悪、アーギルシャイアが
奴らがいる町ごと焼き払うことだって
あり得るんだ。ミイスのときみたいに!
オルファウス :
あなたなら、ご存じでしょう?
アーギルシャイアは気まぐれで残酷…。
おもしろ半分に殺戮を楽しみ、
町を焼くことなどなんでもありません。
神器を奪うためならなおさらです。
そういうわけで、新たな犠牲をだす前に
聖杯を取ってきてほしいのです。
お願いできるでしょうか?
〔 主人公、頷く 〕
オルファウス :
聖杯はここに持ってきてくれれば
私が預かります。
もっとも、私が信用できないなら、
あなたが責任持って預かっていてくれてもかまいません。
そのあたりの判断は
あなた方にお任せします。
〔 主人公、頷く 〕
オルファウス :
あと、合成怪物を作る素材を
アーギルシャイアは求めています。
最近、妖術宰相ゾフォルが
古代の闇の怪物、ティラの娘たちを復活させています。
もしかすると、素材を求めて
それらの怪物たちを狩りに
彼女が現れるかもしれません。
それにしても、
無限のソウルを持つ者ですかぁ…。
竜王が目覚め、闇の門が開き、
そして無限のソウルの持ち主が現れる…。
運命の女神も悪戯好きですねえ。
くすくす…。
主人公さん、でしたね。
来てください。
説明したいことがあります。
〔 オルファウスとネモ、部屋から出て行く 〕
セラ :
…行け。
殺す気はないらしい。
殺す気ならとうにやっている。
あいつは…強い。
【 転送機前 】
オルファウス :
軽傷とはいえ、セラを
ケガさせてしまいましたんでね。
つぐないに、微力ながら
お手伝いできることということで…。
この子でも役立ててもらおうかな
と思うんです。
この転送機は世界中のたいていの所から
仲間を呼び出せます。
〔 オルファウス、セラを呼び出してみせる 〕
セラ :
!?
〔 セラ、あたりを見回す 〕
オルファウス :
逆に、別れたい仲間を、
望むところに送り出してやることもできます。
〔 セラの姿が転送機から消える 〕
オルファウス :
あなたが将来、旅の途中で
さまざまな人と出会い、
仲間を増やしたとき、
たぶん、この子が役に立ちますよ。
〔 セラがとなりの部屋から姿を現す 〕
セラ :
……………………。
オルファウス :
くすくす。
驚かせてしまってすみません。
今後は呼び出す前に
相手の方に都合を確認します。
もう、こんなことはありませんから。
一緒に旅する仲間を変更したいときは
この猫屋敷に来てください。
ああ、すみません。
私ばかり話してしまって……。
さて、何か質問があれば受け付けますよ。
無限のソウルとは
オルファウス :
フフ、それは秘密です。
ま、おいおい、わかりますよ。
とりあえずはギルドで
仕事をしていってください。
他人のために働くことで
魂を成長させていけば、
いずれ、わかってきますよ。
ま、こんな感じですかね。
わかっていただけましたか?
転送機について
オルファウス :
将来、旅の途中で出会った仲間を
呼び出すための装置です。
一緒に旅する仲間を変更したくなったら
この猫屋敷に来てください。
一緒に旅したい仲間を呼び出したり
別行動を取ることを決めた仲間を
送り出したりできますよ。
闇の神器について
オルファウス :
破壊神ウルグの復活に用いられた
強力な魔道器です。
12種類あるといいます。
禁断の聖杯はその中のひとつですね。
禁断の聖杯については
今、ゴブゴブ団という
3匹のゴブリンが持っています。
とりあえずは、エンシャントを探してみると
彼らに会えると思いますよ。
ネモについて
オルファウス :
ここにいるブサイクな猫です。
口は悪いですけれど無害ですよ。
もともとは老人星の精霊で
天空の賢者とも呼ばれていましたが
地上に落ちて、魔人になりました。
破壊神の強力な魔人、
12人の円卓騎士のひとりで、
名前を知るもののの異名を持ちます。
円卓騎士には他に
アーギルシャイアなどがいますね。
アーギルシャイアについて
オルファウス :
破壊神ウルグの円卓騎士のひとりです。
妖艶な美女の姿をしています。
きわめて、気まぐれで残酷です。
すでに神器を手に入れるため
ミイスの村を焼き払っています。
究極生物を作ろうとして、
その製法を禁断の聖杯から得ようと
ねらっています。
また、その研究生物の核には
グフトクを使おうと考えています。
セラとは何か因縁があるようですが、
セラはそのことについて
一切、語ろうとしません。
円卓騎士には他に
うちのネモなどがいますね。
もう質問はありません
オルファウス :
そうですか。
ま、こんな感じですかね。
わかっていただけましたか?
質問終了後(2週目以降)
オルファウス :
いらっしゃい、主人公。
今日は仲間を変更しに来たのですか?
仲間を変更するたびに、
ここまで来るのは大変でしょうから、
これを渡しておきましょう。
〔 通信機を手に入れた 〕
通信機といいます。
離れた場所にいても
会話できる便利な物ですよ。
太古の文明の遺物なんですが、
ネモが隠し持っていたんで
取りあげたんです。
ネモのおもちゃにするよりは
あなたに使ってもらうほうが
有意義でしょう。
使い方は簡単です。
仲間の入れ替えをしたいときには
これで私に話しかけてください。
そうすれば、私は仲間の方を
そちらに送ったり、あるいは
別れさせたりできます。
大丈夫です。見た目より頑丈ですから、
壊れる心配はまずありません。
他の道具と同じように
何度でも使えます。
ただし、ひとつだけ問題があります。
この通信機でも、
つながらない場所がありましてね。
結界の張られている部屋や、
特殊な力が作用している場所では
使えないんですよ。
まあ、それを差し引いても
便利な道具ですから
持っていて損はないでしょう。
きっと主人公の役に立つと思いますよ。