きょうだいで教育を受ける
きょうだいは個人部屋か、相部屋か。
ジルの世界観を考えると、
そもそも一人一部屋なんて贅沢はできなさそうですが、
そこは置いておいて、勝手なイメージで話をすすめてみたら、
日光兄妹と月光姉弟の教育環境の話になりました。
まずミイス兄妹は――仲良いでしょうが、相部屋っぽく、ないです。
別々の部屋で、それぞれの価値観を育ててそうです。
ロイとミイス主は年齢も離れているし、異性ということもあるので、
早くから別の部屋を与えられた気がします。
というか例えばロイが10歳の時、ミイス主はまだ2歳で親の手が必要だし、
ミイス主が10歳ともなれば、ロイは18歳のお年頃です。
ミイス妹が物心着いたとき(6~7歳くらい?)にはロイは個人部屋をあてがわれ、
神官になるための教育を受けていた気がしてます。
もしくはロイは父親と同じ部屋――男性部屋、
ミイス妹はお母さん、お手伝いの巫女たちと一緒に暮らしていたとか。
ただ勝手なマイ設定では『ミイス妹の勉強をみていたのはロイ』なので、
お兄ちゃんは時折妹の部屋を訪れては、宿題を見たり、課題を出したり、
すぐに机の前から逃げ出そうとする妹を掴まえ、根気強く妹の面倒をみていました。
そういう一種の家庭教師役みたいなこともしていたと思います。
妹は兄がしょっちゅう部屋に来るので、
A:見られて困る物は隠しておく。
B:見られて困る物は何もない!
そういうさっぱりした性格に育ちました。
それでなくても、お兄ちゃんはああ見えて色々鋭いし!!
対照的に兄は個人部屋なので、他人の目を気にしなくてもすみます。
むしろ周囲には模範的で通している兄なので、私室に戻るとその仮面を脱ぐのです。
それなりのお年頃です。
密かな趣味をはぐくんだり怪しい事物も隠し持ってたりします、きっと。
* * *
対して、月光姉弟は?というと。
彼らの場合は早くに両親を亡くしているので、
ミイス兄姉とは正反対、六畳一間(比喩表現)生活だったろうと。
勝手な設定としては
両親を亡くしたあと、戦災孤児を集めた施設や集落に身を寄せて、
ある程度自立可能になったら、二人で小さな小屋で暮らしていた。
ちなみに、この時子供たちの面倒や責任は、宗教関係者=神官がもっていた。
なのでシェスターやセラは、わりと聖職者には恩義を感じやすいというか、
頑なな警戒心を解きやすい性質がある……
だったらいいなぁー!!!と勝手な妄想をしてます。
月光姉弟は兄妹相部屋別部屋うんぬんふっとばして、
物心着いたときには「二人暮らし」が当たり前でした。
ミイス兄妹は、はっきりと序列があり、兄と妹の立場の差が明確ですが、
月光姉弟は共同生活なので基本は折半、助け合い精神。
二人で家計をやりくりしなくてはならなかったので
「姉弟意識」より家族としての「連帯意識」の方が強い気がします。
で。少し話が飛びますが、そういう生活環境下での教育事情も考えてみまして。
ミイス兄姉は、ロイが8歳年上なので
前述の通り「ロイがミイス妹の勉強を見ていた」 のですが、
月光姉弟は一歳違いの同居生活だったので、
昔施設にまとめて放り込まれていた時、
他の子供たちと一緒に「机を並べて学んだ」のかもしれない。
のちシェスターはその学力を認められ、魔道アカデミーに進学します。
セラは魔術の才能はないようで(個人的に関心がなかっただけかもしれませんが)
冒険者の道を選びます。
と、のちの進路は違いますが、
基礎教養的な部分では、セラとシェスターは昔同じ環境下で同じように教わった気がします。
何が言いたいのかというと、
セラが剣一筋の冒険者、ソウルはマイティブロウながら、
時々格言めいた古風な言い回しをするところ、
騎士というよりは、武士みたいな雰囲気を持っているのが、ちょっと不思議だったので。
戦争孤児→冒険者という粗野で無頼な生活を送ってるわりには、
価値基準や姿勢は真っ当だし、知識をうかがわせる台詞も多いし。
そういう姿勢になるための基盤というか基礎みたいなものは、
どこでできたのかなーと考えました。
ありそうなのは「シェスターと二人暮らしの時の姉の教育のたまもの」
そう思っていましたが今つらつらと書きながら、
年齢差や環境を考えるとシェスターが教えたというよりも、一緒に暮らしながら
セラがシェスターに合わせり、見習ったりした結果かなと思いまして。
ミイス兄妹は神官家の出なので育ちが良く、
それなりに知識階層というか学識はあるのは当然。
(ただし世間知らずなので、世間知はゼロに近い)
シェスターもアカデミー首席卒なので、やはり博識。
(というか高い教育を身につけられるだけの素養があったのでしょう)
じゃあセラはというと、決して悪くない、両者に引けはとらない気がするんですよ。
ちゃんとどこかで教育めいたものを受けた気がする。
知識を持っているというより、
躾や信念をきちんと持っているといえばいいのか。
セラは独立不遜な性格というのもあって、師について学ぶタイプではないだろうけど
『腕は独りで磨く』=『知識も隣を見て学ぶ』と思います。
誰かの隣でそれを見て密かに学ぶ。
好き嫌いとは別に、理知の部分では、相手の長所や利点をきちんと認めるというか。
だから本当に実力のあるものには、ちゃんと一目置くんだと思う。
ネメアに「さすがだ」と言ったりするし、
オルファウスにも、初対面で焼かれて以来、気をつけるようになるし(笑)
ジルオールの教育水準がどのレベルかはわからないのですが、案外ミイス組は高そうです。