9月の惨事
- 2014-09-25
お久しぶりです。すっかりご無沙汰しておりました。
今夏は色々災厄続きで、
「お祓いでも行ってきた方がいいんではなかろうか」
と思いつつ、身辺が落ち着いてきて、9月に突入。
暗雲が今度は実家の方で猛威をふるっていました。
以下、そんな話です。
近況報告かねて記してみます。
9月は、うちの母の誕生月です。
また、敬老の日があります。
私の休みがとれたので、
お祝いをかねて、母と祖母をつれ、
前々から行ってみたいと思っていた温泉地&お宿に行ってきました。
(温泉&お泊まり嫌いの父は留守番)
女性向けのリゾートホテル風の良いお宿で、
温泉も風光明媚、まろやかな水質で、のんびりできました。
ここまでは良かったのですが。
帰ってきた一週間後、訃報が入りまして、
母と祖母は親戚のいる北国に、急遽旅立つことになりました。
「旅行から帰ってきたばかりなのに、また旅なの!?」
旅行鞄に、再び荷物を詰め直す母と祖母。
送り出す私は、その間に宿のチェックなどを始めましたが、
折しも連休と当たり、宿がとれない!!
あちこちかけあって、なんとか手配。
ここで先方からご連絡ありまして、
お坊様の都合により、日取りが一日ずれました、と。
ひー!! 今さっきホテルに予約入れたよ!!
あわててキャンセルして、一日ずらそうと思ったら、
もうその日は満室。ということで別のホテルに予約。
「ちょっと値がはるけど、高齢の祖母も居るし、
スパ付きのホテルでのんびりできた方がいいよね!!」
と半ばやけの気持ちで予約を入れました。
(母方の親戚なのと、お泊まり嫌いなので父は以下略)
私はお留守番というか、父の世話と母の代理で、
地元行事のお手伝いに参加してくれ、と頼まれました。
秋の連休 → 地元の大祭 → 町内会でその準備
ふるさとの小さな町は、特に娯楽もないので、
年に一度の秋祭りを、それはそれは楽しみに暮らしているのです。
朝っぱらから真夜中、いや明け方まで、
御輿が街中を駆けめぐり、一升瓶がパカパカ空けられ、
祭りのかけ声が飛び交い、祭り囃子が響き渡る。
そんな年に一度のハレの日のため、
商店街に万国旗の旗を飾ったり、提灯をつるしたり、
神社の清掃をしたりと地域貢献してきました。
地元の行事なんて、子供頃以来のことなので、
「あれは誰だ?」と町内会の人に不審がられました。
正体を明かさなかった私も悪い……。
さて。
町が祭りで浮き立つ慌ただしさの中、
葬儀を済ませて、母と祖母が戻ってきました。
が。玄関でなにやらもじもじしていてる祖母。
左手を背後に隠しています。
恥ずかしいのか勿体ぶってるのか、
ほらっ、と見せてくれた中指には……がっちりとギプスが。
「どうした!?」
「タクシーのドアに挟まれた」
「!! 運転手が気づかなかったの!?」
「違う。犯人は叔父だ」
話を聞くと、
斎場からホテルに戻るのにタクシーを呼び、
まず助手席に座った叔父さん(母の弟)が、
祖母が後部席に乗る際、前方に手をかけていたことに気がつかず、
自分でバタンと扉をしめてしまったそうで!
!!!! トトロみたいな体格の叔父は、
性格もトトロのように、のんびり、もっさりした人だった!
そんな叔父の遺伝子は、祖母譲り。
というわけで、祖母も祖母で、
ちょっと肝が太いというか、のんびりしてる。
「『あ、はさまった』 ってのんきに言ってるのよ!!
ああ、これでひとまず全部終わった、
あとはホテルでのんびりできると思ってたのに!」
きーっ、と頭から湯気が出そうな勢いで話したのは、
祖母の荷物を背負って帰ってきた母(祖父似)でした。
久々に訪れた遠方のふるさとで、
のんびり者の祖母(実母)と叔父(実弟)の面倒を見る羽目になった
母の苦労が忍ばれます。
折しも、母の誕生日・三日後の事でございました。とんだお祝いだ。
というわけで、斎場から病院直行。骨折+何針か縫ったそうで。
となると。
「……私、温泉付きの宿手配したけど」
「もちろん入れんよ。あははは」
あ、あんなに苦労と気遣いして宿とったのに水の泡!
幸い、すぐに病院に行き、丁寧な手当うけたので、
痛みもほとんどないらしく、特に心配はなさそうでした。
当地の病院では、痛み止めと化膿止めの薬を出されて、
後日地元の病院で再診を、と紹介状をもらってきたそうです。
「じゃあ今日は薬飲んで、もう寝たら? 疲れたでしょ」
「うん。……あ、薬がない。
ホテルから荷物送るとき、一緒に入れちゃった♪」
「ああああああ」
怪我した当人である祖母が、反省の色も薄く言い放った途端、
隣でがっくりと母が崩れおちました。
祖母に説教しようとした母ですが、
血圧上がるからやめておけ、と孫は止めました。
たぶん祖母の神経は母より太い。
宅急便が届くのはあさってです。
しかし、なんというか……。
ここ何年も旅行に行ってなく、久しぶりにでかけたら、
その一週間後、仏事で再び出かけて、
その出先で骨を折って帰ってくる、ってのが、なんだかもうね。
実は正月早々、母が病院のお世話になり、
私も指を打撲(=関節挫傷)し、
その一週間後、父が帯状疱疹にかかり、
今年は何かおかしいと思っていたので、
とどめをさされた気分でした。
母曰く、ここまで色々あったら、もう厄落としになって、何事も起こらんだろう、と。
今年もあと三ヶ月ですが、無事に終えることを祈っています。