英雄の祖父が英雄だったころ
トリニティ発表前は、エスリンが姉で、ルグが弟だと思ってました。
ルグが兄と判明して、1195年にルグの息子アレウスが24歳なことから計算して、結果バロルが1151年に20歳で即位という線が妥当だろうかということになり、その即位年にルグ誕生と聞いて、逆算+妄想を広げてみました。
バロルが20歳で帝位となると、将軍としてディンガル統一のために奔走していた頃は、その少し前の18歳~でしょうか。
(16歳の将軍もいるバイアシオンだから、若すぎるわけではない、と思う。若いけどね!)
そして、のち皇后となるキャスリオンは、そのころ仮面で顔を隠した女騎士としてバロルに同行している。
キャスリオンもバロルと同い年だといいなと思っているので、そうすると……18~19歳の娘盛りの頃に顔を隠して隣にいたのかと……!
そりゃあ正体を知っているゾフォルは悶々としちゃうよなあ。
ところで、キャスリオンがバロルと結ばれたのは仮面を外して正体を明かした後だと思うのですが、場合によっては晴れて姿を明かしたその時に結ばれて、結婚したときにはすでにお腹にルグがいたこともありえるわけで。
ルグは結構若いお父さんだし、エスリンもおそらくかなり若いお母さんだと思うのですが、この子どもにしてこのご両親と思ってしまったのでした(笑)
* * *
ここでふと気づいたんですが、バロルは将軍としてヌアド帝に使えていた頃、暴虐なヌアド帝の命によって酸で顔半分を焼かれてるんですよね。
(これがのちにバロルが邪眼帝と呼ばれるようになる由来)
バロルが彗星のごとくあらわれて、めきめき頭角を現した未来拓ける若き将軍だったとして、この理不尽な命令は彼が10代後半の頃に下されたと推測できるわけで。
もしかしてキャスリオンが仮面を被ってバロルの元に走ったのは父親のこの悪行が原因だったりするのかな?
とおもったら、これはすでにエンサイに書いてあった出来事でした……。
『ヌアドによって顔を焼かれたバロルに対する哀れみが恋となって』
いや、でも、なんかすごくわかった気がしたんですよ!!
互いに10代後半の、一番心が揺れる時期なわけです。
たぐいまれな才能をもった若き(でも孤独な)将軍バロルに対して、キャスリオンは最初は恋心というよりは淡い憧れめいたものを抱いていたのかもしれないです。
そんな相手が自分の父親の手によって、顔を半分焼かれるわけです。
深窓の王女さまだったはずの彼女の中で何かがプチっときれて、顔を隠して憧れていた相手の元にまっしぐら。
父も家も、自分自身も捨てて、相手の元へ!
この突拍子もない行動を生み出したエネルギーが、どういうものなのかよく分かった気がして(笑)
ところで、この『顔を隠す』という行為も意味が深いですよね。
キャスリオンからしてみれば自分を知っているかもしれない相手の前で素顔をさらすわけにはいかなかったからなんですが、バロルは顔を焼かれているわけで、そんな自分の前に仮面を被った女性が現れたら、すごく気になると思う。
少しずつ引かれていったというよりは、最初はお互いに負い目に似たもの、軋むものを見つめ合っていたのかもしれないです。
たぶん互いに相手を気にして気遣って、時にはばれないように警戒して正体や思惑を探ったりしていて、気づけば恋になっていったんだろうなと。
……バロルとキャスリオンの青春時代って、なんかすごく燃え上がりそうな気がする!(笑)